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ディズニー作品においてプリンセスは喋らなかったのか?

アニメ ディズニー

nlab.itmedia.co.jp

 

この記事、というかこの研究には突っ込みどころが多い。


『アラジン』の主人公は誰か(逆に『メリダと恐ろしの森』の主人公は誰か)、『リトル・マーメイド』はどういう物語展開だったか*1を考えると、こんな単純な話にはならないはず。 

 

 

そもそも、ミュージカル映画では歌で心情のかなりの部分を表現するわけだが、そうなると歌ひとつで、2分近い長台詞で心情の吐露を登場人物たちは行っているわけだ。さらに台詞を付け足そうというのは脚本上、好ましいことではない。*2

そういうことが、この研究では考慮されていないように思われる。

それに加えて、台詞に頼らないストーリー運びを評価しようという気はないのかとか。いろいろ疑問がある。 

 

また、宮﨑駿アニメを褒めるのはよいのだが、ディズニー作品を単純なものだと決めつけるのもいかがなものかと思う。

80年代後半以降に作られたディズニー作品は単純なものではなく、それなりの一捻りを加えているし、〈システム〉との向き合いというテーマで見れば、『アナと雪の女王』は「魔法少女まどか☆マギカ」よりも遥かに上をいっている(個人の感想です)。
 
結局のところ、この研究は、ディズニー作品もそうだが、物語の構造というものをよくわかっていない人が行っているようにしか思えないのであった。

*1:アリエルは途中で声を奪われる。

*2:たとえば、アナとエルサが真実の愛を見つけるまでを描いた『アナと雪の女王』は、「雪だるま作ろう」「生まれてはじめて」「レット・イット・ゴー」「生まれてはじめて(リプライズ)」の4曲だけで、そのストーリーの骨格はほぼ全て語られてしまっている。